なんでだ、どうして、どうしてこんなことになってしまった。
あーーーーーーーーーーーーーーーーーぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁわからないわからないわからないわからない
落ち着け落ち着け
まず落ち着け、そして自分の理性の質問に答えろ
Q、俺は誰だ。
A,俺は竜元敬二、16歳で図書委員をやっている
OK、じゃあ次の質問だ。
Q,ここはどこだ?何をやっている
A,ラブホテルのベッドの上で正座をしている
Q,何でここにきた?
そりゃあ……
俺は後ろのシャワーの音へと目を向ける
A,安藤唯に連れてこられた。
Q,安藤唯とは誰だ?
A,俺の学校一可愛いといわれている女子だ、唯の姿を見に先輩後輩問わず教室にやって来る。ファンレターも他校の男子からもらってるとこを見たこともある。
Q,その安藤唯がなぜ図書委員を型にはめて作ったようなお前をラブホに連れてくる
A,知るか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
後ろでドアの空く音がする。
それに少し遅れてシャンプーの臭いが部屋に充満する。
「どうしたの?けーくん」
呼ばれた条件反射で後ろを向く。
そこにはバスタオルを身体に巻いただけの唯が立っていた。
高校2年生にしては幼めの顔立ち。
少々イレギュラーな胸のふくらみ。
くびれた腰。
その全てが敬二を誘ってるように見える。
「な、なんでもありません!!!!」
自分でもわかるくらい声が裏返っていた。
静まれ、静まれスケベ心、静まれ俺のチ○コ。静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ静まれ
「何してんの?」
不意に俺の横から唯の声が聞こえる。まずい、スケベ心はどうにもならないことを察し、チ○コだけでも落ち着かせようと握って押さえつけていた手を慌てて離す。嗚呼、我ながらなんて情けない。
「い、いやなんでもありましぇ〜〜〜〜ん」
泣きそうな声で叫びつつ、自分のブレザーとカバンをもって部屋から飛び出そうとする。
「待って」
唯がそういう、俺はそのままの姿勢で後ろを振り向く。
いきなり唇にやわらかいものが当たる感触を覚える。
そして目の前には唯の顔がどアップで目に映る。
ひょっとして、これがキス?
「待って」
もう一度、唯が言う。
「好きです」
今なんつった??好き???????え????マジ????俺は夢でも見てるのか?学校のアイドルから告白???????どういうこと?
「好き」
唯が抱きついてくる。彼女の胸の感触が、ほっそりとした腕の感触が、彼女の吐息が直に伝わってくる。
不意に股間から熱いものの感触が伝わる。
やばい、勃ってる。これまで経験したことがないくらい勃ってやがる。
とりあえず冷静に処理しろ。敬二の冷静な部分からの命令だ。
OK、俺だって冷静になろうと思えばなれるさ。落ち着け、落ち着け、落ち着け、
「あのさ、唯ちゃ…」
「唯でいいよ」
「ごめん、唯、ちょっと聞いていいか?」
「何?」
「俺のどこが良かったんだ?」
完璧だ、完璧なまでに冷静に言えた。
「真面目そうなとことやさしそうなとこ!!」
無邪気に答える。が、その後急にうつむいて唇が動き、何かをしゃべる。
「え?」
「だから、けーくんの好きなところは真面目そうでやさしそうなところところ!!」
さっきより語調が強い。まるで何かを隠しているのかのように。
「あ…ああ」
さっきのことが気になり、あいまいな言葉しか出ない。
「ね、抱いて」
さっきまで落ち着いてた俺の愚息が一気に膨張する。
「そ、それはちょっと……」
「抱いてくれないとけーくんにレイプされそうになったって明日先生に言っちゃうから」
「はあ?」
「そのあと保護者やら先生やらが来てけーくん退学だね♪」
「そんなことサラリと言うんじゃねえこの子悪魔!!退学になったらこの先どう責任とってくれるんだコラア!!」
「だからそうならないようにしたいでしょ?
だから抱いて」
数分の沈黙(原因は俺)
「わかったよ」
このことが新聞部の連中に知られなきゃいいがな。