りん姦

           クラゲ

「ん……あ……」
 目を覚ますと、りんは薄暗い部屋の中にいた。
……そうだ。あたし。かぐら神楽って人にさらわれて……
 徐々に記憶が戻り始める。じゃけん邪見とともに、瓜畑を荒らしているところへ、大きな羽に乗った女が現れ、いきなりさらわれたのだ。
……ここは……?
 周囲を見回すが、せっしょう殺生まる丸も邪見もいない。……ん?
 暗闇の中に人がいた。殺生丸にしては小さく、邪見にしては大きい。目を凝らしてみると、歳の頃は十二・三才の男の子。
「だれ?」
 りんの問い掛けに男の子は答えない。
 りんは構わず、立ち上がり、男の子の前を通り過ぎ鎧戸に手を掛けた。
「外に出ちゃ駄目だ」
 初めて男の子は声を出した。
「帰らなくちゃ」
 りんは構わず鎧戸を開いた。
「ひっ」
 外の光景を見て硬直する。外は無数の妖怪が飛び交っていた。
 もちろん、いつも殺生丸に着いて来ているりんにとって妖怪は珍しい物ではなかったが、いつもなら側に頼もしい殺生丸がいてくれた。 ここには、殺生丸どころか邪見すらいない。 部屋の中にいる男の子は、りんより少し背が高いだけで頼りになりそうにない。
「あわわ!」
 慌てて鎧戸を閉めようとするりんの手に、何かが絡み付く。見ると、外にいる妖怪の一匹がヌラヌラと光る触手を伸ばして、りんの四肢に巻き付いていた。
「きゃああ!」
 次の瞬間、りんは建物の外に引き出された。 触手の先には、イソギンチャクのような妖怪が大きな口を開けて待ち構えている。触手はその口から伸びていた。
「やめろ! その娘は大事な人質だと、ならく奈落様に言われているだろう」
 建物の中から男の子が断固たる口調で言うと、妖怪の動きが一瞬止まる。
「心配するなよ。こはく琥珀。俺だって奈落様に殺されちゃかなわん。殺したりしないよ。ちょっと、この子と遊ぶだけだ」
 くぐもった声で妖怪は言うと、再び動きだす。触手に絡められたりんは、たちまち口の中に吸い込まれてしまった。
「いやーん!」
 妖怪の口の中に入ったりんに、無数の触手が襲いかかる。りんの着物の中に何本も入り込んできた。
「ぐへへ! 俺は人間の精気が大好きなんでな。穣ちゃんから精気をもらうぜ。大丈夫だ。殺しはしないよ」
 妖怪はりんの着物と腰巻きをはぎ取ると、外で待ち構えていた琥珀に投げ付けた。
「ああん! だめえ」
 まだ膨らんでいないりんの胸に二本の触手が向かう。左右の乳首が触手に愛撫された。 両足に絡み付いた触手が、りんの足を左右に広げた。
 まだ、毛も生えぬ女陰があらわになる。
「い……いや」
 女陰に数本の触手が群がった。
「ああん!」
 最初に綺麗な縦筋にそって愛撫をしていた触手は、やがて割れ目に潜り込み、ぷっくりと膨らんだ恥丘を左右に広げた。
 ミミズのように細い触手が中のヒダやクリトリスに群がる。
「あああ……ああん!」
 りんはこれまでに感じたことのない、強い快感に襲われた。
 九歳ではあるが、りんはこれまでこの手の快感とは無縁ではなかった。まだ、殺生丸に会う前、村に住んでいた頃、村の若い男達に小屋に連れ込まれては、悪戯をされた事が何度もあった。だが、今味わっている感覚は、そんなのとは比べ物にもならなかった。
「あ! あ! あ! ああああぁぁぁ!」
 りんの小さな膣から、愛液が溢れだした。 すると、触手の一本が膣の中へと潜り込む。「う!」
 触手が小さいため、膜を傷つける事はなかったが、初めて異物が入ってきた感覚にりんはドギマギした。触手は膣の中で膨らみ始める。
「ああぁぁぁ!」
 それは痛みを感じる寸前の太さまで膨らむと、収縮し、再び膨れるという運動を繰り返した。身体の中で脈動する異物が与える快感は、もはや耐えがたいものとなってきている。「い……いく……いくぅ!」
 脈動はさらに激しくなる。
 りんの頭の中は真っ白になった。
「ああああああぁぁぁぁぁ!」
 りんは触手にの中でぐったりとなった。
「うまい精気だったぜ。嬢ちゃん」
 妖怪はりんを口から出すと、元の建物の中に戻した。 
「ほら返すぜ。琥珀。しっかりと見張ってな」 しばらくして、瞼を開けたりんの瞳に心配そうにのぞき込む琥珀の顔が映った。
「だ……大丈夫か? りん」
「う……ん」
 りんは力なく返事する。
「もう外へ出るなよ」
 言われなくても、りんはもう外へ出る気などない。もう、あんな目に遭うのはたくさんだ。一方でもう一度あの快感を味わいたいという思いがあった。
「りん」
 不意に琥珀の顔がりんに近付いてきた。
 よける間もなく、唇と唇が重なる。
 突然の事にりんの頭は混乱した。
……な……な?
 琥珀の舌が、りんの唇に割り込んでくる。 さらに股間には琥珀の手が伸びたる。
 恥丘が激しく愛撫されさっきの感覚が蘇る。「ああ!」
 琥珀は唇をりんの顔から放すと、今度は乳首を嘗め始めた。
 さっき絶頂を体験したばかりだというのに、りんは快感は再び高まりだした。
「あ……あ……あぁぁ……」
 不意に琥珀は愛撫をやめる。りんは身体中がジーンとなって、目をつぶっていたため、琥珀がその時着物を脱いでいる事が分からなかった。
 しばらくして、琥珀はりんの腰の間に入ってきた。両足が持ち上げられ、秘部に何かが当たるのをりんは感じた。柔らかいが芯のある、そして熱い物体はりんの秘部にくっつき押し広げるようにしていた。しばらく、りんはそれを心地好く感じていた。
 突然りんの中に入ってくるまでは……
「い……痛い! やめて!」
 りんがいくら頼んでも、琥珀はやめようとしない。りんは股が避けてしまいそうな激痛に襲われた。
「あああああぁぁ!」
 りんは悲鳴をあげた。しかし、琥珀は挿入を止めず、さらに深く入っていく。やがて、それは子宮にぶつかった。
「うう!」
 琥珀のそれが、りんの中で、ビクビクと脈打ち、りんの中に熱いマグマが注ぎ込まれる。「あああ!」
 りんの中で、琥珀のものが徐々に縮んでいくのが分かった。それでも、股間から痛みが消えず、りんは泣き続ける。
「すまん」
 しばらくしてから、琥珀はぽつりと呟くと、手ぬぐいで、りんの身体に付いてる血や精液を拭った。だが、りんは泣きやまない。
「ごめん……なんでこんな事……」
 普段の琥珀なら、女の子にこんな乱暴な事をするはずなかった。例え、欲望に駆られても、りんが痛がった時点で止めていただろう。 なのに、この時の琥珀は何かに操られるかのように、りんを犯してしまった。
 その頃、奈落は殺生丸との死闘を続けていた。奈落の目的は殺生丸の能力をおのれの身に取り込む事。だが、突然の犬夜叉の乱入により、その目論見は脆くも崩れた。
「誤算だった。犬夜叉がここまで、攻め込んでくるとは…」
 満身創痍になりながら、奈落は最後の罠を発動させる。
「琥珀。りんをヤレ」
 遠く離れたところにいた琥珀はその指示を受け、いきなりりんに襲いかかった。
「きゃあ!」
 問答無用で、りんの着物をはぎ取ると、後から挿入。りんも二回目のせいか、あまり痛がらない。程なくして、琥珀は大量の精液をりんの胎内に放った。
 行為が終わり、りんが着物を着終わったとき、叢がゆれ、りんにとってもっとも頼もしい存在が現れた。
「殺生丸様あ!」
 りんは殺生丸の元に駆け寄る。
 りんの無事(貞操以外は)な姿を確認した殺生丸は、琥珀には興味を示さず、りんを連れて立ち去っていった。
「しまったあ!」
 遠く離れたところで、そう叫んだのは、最猛勝の目を通じて一部始終を見ていた奈落である。
「琥珀に掛ける暗示、『殺れ』と『犯れ』を間違えしまった」